2023年10月の発売から1年強経った「クラウンスポーツ」ですが、東京オートサロン2025には様々な同車のカスタムカーが登場しました。なかでも印象的だったクラウンスポーツを紹介します。
■発売から1年以上経った「クラウンスポーツ」どんなクルマ?
2022年に登場した16代目「クラウン」は、その伝統を受け継ぎながらも新たな時代のニーズに応えるラインナップを展開しています。
なかでもスポーティなデザインと先進の技術を兼ね備えた「クラウンスポーツ」は、2023年10月に発売されて1年強が経過。2025年1月の「東京オートサロン2025(TAS2025)」でも、様々なメーカーやショップからクラウンスポーツのカスタムカーが披露されるなど、街中やイベントでもよく見かける存在となりました。
そもそもクラウンスポーツの立ち位置としては、現行の16代目クラウンのなかでスポーティな走りを求めるユーザーに向けたSUVとしてラインナップしています。
まず目を引くのは、その洗練されたデザインです。
トヨタの新世代デザイン言語「ハンマーヘッド」を採用し、シャープで精悍な印象を与えるフロントマスクが特徴です。
薄型のデイタイムランプがブラックアウトされたエリアに収まり、全体的にワイドで力強いスタイルを強調しています。
さらに、張り出したフェンダーや大径タイヤが、低重心かつダイナミックなスタンスを際立たせています。
内装にも最新技術と快適性が随所に盛り込まれています。
ドライバーの視線移動を最小限に抑える水平基調のメーターディスプレイが採用されており、運転席と助手席では非対称のデザインが施されています。
この「アイランドアーキテクチャ」による設計は、操作性とスタイルを両立。
また、車内の音響環境を最適化するために採用された調音天井により、乗員同士の会話が自然としやすくなる配慮も行われています。
ボディサイズは全長4720mm×全幅1880mm×全高1565-1570mmで、ホイールベースは2770mmを確保。
これにより室内空間の広さと外観の力強さを両立しています。
パワートレインは、2.5リッター直列4気筒自然吸気エンジンをもととしたハイブリッドモデルとプラグインハイブリッドモデルの2種類をラインナップ。
特にプラグインハイブリッドモデルはシステム最高出力306psを実現し、EVモードでの走行距離は最大90kmと、日常の移動から長距離ドライブまで幅広く対応できる点も大きな魅力です。
さらに、クラウンスポーツの走行性能は、トヨタ独自のサスペンションセッティングにより、高い接地性と振動抑制を実現。
快適性と運転の楽しさを兼ね備えたドライビングエクスペリエンスを提供します。
■会場で目立っていたクラウンスポーツのカスタムカーとは?
そんなクラウンの新しい形を体現するモデルであるクラウンスポーツですが、TAS2025では多種多様なカスタムカーがお披露目されていました。
なかでも特に注目されていた3台を紹介します。
●AERO OVER 「P639e」
この「P639e」は、クラウンスポーツにAERO OVERが独自に開発したボディキットを装着し、フロントハーフスポイラーやリアディフューザー、専用エキゾーストフィニッシャーのほか、ハーフダウンスプリングで適度にローダウンしたり、オリジナルホイールを履かせるなど、細部にまでこだわったデザインが特徴です。
またボンネットの先端と両フェンダーに配された黄色いエンブレムが印象的で、その堂々たる存在感から、まるでフェラーリ「プロサングエ」を彷彿とさせます。
それもそのはず、車名のPは「プ」、6は「ロ」、3は「サン」、9は「グ」、eは「エ」と読み、プロサングエの名前をユニークに表現しているもので、意図的にオマージュしたものだといいます。
実際、会場内では、このP639eの隣に“本物の”プロサングエも展示され、両車の違いが注目を集めました。
なお、AERO OVER P639eは、東京オートサロン2025内で開催された「東京国際カスタムカーコンテスト2025」のドレスアップSUV部門で優秀賞を獲得しています。
●TOM’S クラウンスポーツ
クラウンスポーツをベースに、トムスならではのデザインセンスとカスタマイズ技術を融合させた1台であり、新たなクラウンの可能性を示す挑戦的なコンセプトカーとして披露された1台。
「ユニバーサルスポーツ」というコンセプトのもと、ラグジュアリーとスポーティを融合した仕上がりになっています。
爽やかな印象を与えるパステルブルーのボディカラーや、リア周りの張り出したフェンダーと空力性能を考慮したルーフウイング、ダイヤモンドカット加工とアクセントカラーが施された鍛造アルミホイールなど、統一感が感じられます。
またインテリアはシートベルトやシートに差し色を加えたデザインで、スポーティな中にも上質さを感じさせる仕上がりです。
なお展示された車両に使われたカスタムパーツは、2025年2月に発売を予定しているといいます。
●KUHL 「CROWNSPORTS KUHLRACING SH36-RS」
KUHLが開発した「KUHL RACING SH36-RS」というクラウンスポーツ専用のエアロキットを纏ったモデル。
キットはフロントハーフスポイラー、サイドステップカバー、リアハーフディフューザー、ルーフエンドウイング、リアゲートウイングの5点で構成されており、独自の塗り分けによる仕上げも相まって、精巧な佇まいを実現しています。
足元にはファルケンのFK453(255/30R22)にオリジナルデザインのVERZ-DDR01(22×9.5J+25)を装備。
そしてAIR FORCEのSUPER PERFORMANCE KITにより車高は限界まで下げられ展示されていました。
なおクラウンスポーツのコンプリートカー価格(消費税込)は仕様やオプションにより価格は変動するものの、699万円から販売しているとのことです。