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大宮の“苛烈渋滞”国道17号どうなる!? 「与野大宮道路」計画が進行中 計画決定から約40年…「さいたま南北軸」4車線化は一体どうなっているのか

くるまのニュース 2025年1月30日 14時10分

さいたま市の主要南北軸を担う「国道17号」で、機能を強化する「与野大宮道路」事業が進行中です。一体どのような計画で、現在どこまで進んでいるのでしょうか。

■昔ながらの2車線道路

 さいたま市の主要南北軸を担う「国道17号」で、機能を強化する「与野大宮道路」事業が進行中です。
 
 一体どのような計画で、現在どこまで進んでいるのでしょうか。

 国道17号は「中山道」として、古くから東京~大宮~熊谷~高崎をつなぐ主要幹線を担ってきました。

 ところが未だに2車線道路のところが多く、特に荒川を越えると戸田・蕨・浦和・与野・大宮と、どのエリアも慢性的な混雑となっています。

 中長距離ネットワークとしては「新大宮バイパス」が整備され、信号だらけの国道17号よりもスムーズに県南部を通過できるようになりました。

 しかし依然として、エリア内の移動手段としての国道17号はまだ重要な役割を持っていて、大渋滞は深刻な課題となっています。そこで、対策事業の一つとなっているのが「与野大宮道路」事業です。

 与野大宮道路は、大宮駅西口から南へ2.7kmにわたって4車線拡幅するものです。

 このあたりも断面交通量は1日約2万台にのぼり、朝夕のラッシュ時は動きません。拡幅することで交通容量を増加させ、「信号待ちと信号待ちのあいだの空間」の収容力を高めて、滞留を防ぎます。

 気になる進捗ですが、北与野駅を中心に上落合~下落合の1.5kmが、1994年に事業化。そのうち完成しているのは、北半分である上落合~北与野駅の700mのみです。

 北与野駅~赤山通りの500mは「北行きのみ片側2車線」で、その南側は未完成です。

 ひとまずこの1.5kmが完成すれば、与野エリアから首都高(新都心西IC)や新大宮バイパス(与野JCT付近)までスムーズに行けるようになります。

 気になる北与野駅~下落合の未完成部分ですが、用地取得率は2023年3月末時点で約75%。まだ工事を進める段階には達していません。

 用地が難航している背景には「大規模物件があり関係者が多く調整に時間を要する状況」としています。両側をビルとマンションに挟まれていて、拡幅用地を確保するのは容易ではありません。

 国はこの状況に対し、早期の渋滞対処を目指すため「現在の道路幅員で4車線の暫定整備を実施する」という方針を示しています。今後の動向に注目です。

 ※ ※ ※

 ちなみに、上落合から大宮駅側はまだ事業化すらされていません。1988年の都市計画決定からすでに36年が経過し、まだ2車線のままで、朝夕は深刻な渋滞が続きます。さいたま市も「未着手区間の早期事業化をお願いいたします」と要望を続けています。

 現在、国道17号に代わって南北軸を担う新大宮バイパスが、ネットワークの中心軸に据えられるようになり、その東西アクセスである「三橋中央通り」や都市計画道路「道場三室線」などの整備進捗が著しくなっています。

 旧来の南北軸である国道17号の拡幅事業にさらなる進展はいつ見られるのか、今後の動向に注目です。

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