ボディの加工やエアロパーツの取り付けを得意とする、カスタマイズショップ「B-ダッシュ」。そのB-ダッシュが「TOKYO AUTO SALON 2025(以下、オートサロン)」で展示したブルーのミニバン「V37オデ」は、その不思議さから多くの来場者の注目を集めました。どのようなモデルなのでしょうか。
■スカイライン顔の…オデッセイ?
「インフィニティ? 日産の……なに?」あるブースに訪れた来場者が二度見した、インフィニティエンブレムのミニバン。大のクルマ好きですらその素性が分からず、小首をかしげていました。
ボディの加工やエアロパーツの取り付けを得意とする、千葉県匝瑳市のカスタマイズショップ「B-ダッシュ」。そのB-ダッシュが「TOKYO AUTO SALON 2025(以下、オートサロン)」で展示したブルーのミニバンは、その不思議さから多くの来場者の注目を集めました。
フロントグリルのエンブレムは、日産が海外で展開する高級車ブランド「インフィニティ」のもの。けれどインフィニティや日産では、現在までにこのようなミニバンをラインナップしていません。
展示車両の解説文によれば、車名は「V37オデ」。車両コンセプトの欄に「セダンテイスト取り入れたRBオデッセイ」と記載されており、ホンダ「RB型(3・4代目)オデッセイ」と「V37型(13代目)スカイラインセダン」の関わるカスタムカーであることが分かります。
正解は少々複雑で、3代目オデッセイをベースに、エアロパーツショップ「エイムゲイン」の13代目スカイライン用フロントバンパースポイラーと、レクサスGS用リアバンパーを加工して装着した、いわゆるスワップカスタムカー。
ヘッドライトに4代目オデッセイの純正品、テールランプにメルセデス・ベンツの3代目「Cクラス(セダン)」の純正品、ドアミラーにレクサス「ES」は純正品を用いているそう。すべて分かった方は、かなりの車通です。
ワンオフで作成したブリスターフェンダーをオーバーフェンダーに装着。それまでレッドだったボディカラーは、レクサスが「RC F」などに用いるヒートブルーへ変更されました。
様々な車種用のエアロパーツと流用純正品が、カッチリと不自然さなく備わったことで、V37オデは一見しただけではスワップカスタムとは思えない、けれど車種の分からない謎めいた車両に仕上がっています。
内装はベージュのスエード調素材に貼り替えられ、パネルも純正とは異なる杢目調に変更されています。ちなみにホーンスイッチのエンブレムは、インフィニティではなくホンダでした。
音響装備は注力したカスタムが施され、フロントドアのスピーカーにダイコックのセパレートスピーカーを装着。ラゲージ内には、10以上ものダイコックのスピーカーを備えるカスタムオーディオを搭載しています。
コンセプト通りの「スカイラインのセダンテイストを取り入れたオデッセイ」というだけに留まらず、内装をラグジュアリーに仕上げ、くわえてクオリティの高い音響ユニットを盛り込むなど、37オデは多方面に魅力に溢れる一台にカスタムされていました。
多くの来場者を悩ませ、解説文から「オデッセイなのか!?」と驚かせたV37オデ。こういったベースや素性の分からない車の正解を当てるのも、オートサロンならではの楽しみ方ですね。