トヨタは「第35回東京モーターショー」にて、「FXS」という革新的なスポーツカーを提案していました。
■次期型「スープラ」!? と噂されたスポーツカー
トヨタは、2001年に開催された「第35回東京モーターショー」にて、「FXS」という革新的なスポーツカーのコンセプトモデルを出展しました。
このFXSとは、一体どのようなクルマだったのでしょうか。
FXSは、トヨタが走る楽しさを追求して開発した、2シーターのオープンスポーツカーです。
2001年の東京モーターショーにおけるトヨタは、「夢のある新しいモビリティライフ」を念頭に、環境対応など革新的技術開発への取り組みを提示。
それと同時に、クルマの本質的魅力である「走る歓び」と「使う楽しさ」を提案しました。
具体的には、エコロジー、スポーツ、ニューコンセプト、モータースポーツをテーマとする参考出品車を展示しており、FXSはこの4テーマの中でも“スポーツ”に該当するクルマでした。
そんな同車の特徴は、4.3リッターのV型8気筒エンジンと6速シーケンシャルマニュアルトランスミッションを搭載している点にあります。
最高出力など詳細なスペックは不明ですが、前年となる2000年に発売した高級セダンの3代目「セルシオ」に搭載されていたエンジンと同じ排気量・エンジン形式であることから、280馬力級のパワーを発揮するものと推察できます。
このような大排気量ユニットを搭載しつつ、FXSのボディサイズは全長4150mm×全幅1870mm×全高1110mmと、全幅以外は比較的コンパクト。
駆動方式は後輪駆動(FR)となっており、パワフルかつ爽快な走りが楽しめる素養を備えていました。
エクステリアは、存在感のあるシンプルかつセクシーなフォルムとし、ワイド&ローのボディに光と陰のコントラストが目を引く、スポーティさを明確に表現したデザインとなっています。
インテリアは、深いブルーの中にクロームメッキを施したパーツが配置され、青白い発光メーターが特徴的です。
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このように、クルマの本質的魅力である「走る歓び」と「使う楽しさ」追求して誕生した、FXS。
発表当時は、次期型「スープラ」のスタディモデルだったとも見られていました。
出展から約23年が経過した現在も市販化は実現していませんが、同車の開発で培われた技術や知見は、2019年に復活し発売された「GRスープラ」の開発に何らかの形で活かされているかもしれません。