スズキは5ドアの新型SUV「ジムニーノマド」を発表しました。3ドアの「ジムニーシエラ」との違いを、デザインやボディサイズ、カラーバリエーションの観点から比較します。
■似てるけどよく見ると結構違う!?
スズキは2025年1月30日に、新型「ジムニーノマド(以下ノマド)」を同年4月3日に発売すると発表しました。
3ドア仕様の「ジムニーシエラ(以下シエラ)」に加え、新たに5ドアモデルが登場したことで、より幅広いユーザーにとって魅力的な選択肢となります。
ノマドとシエラの外観にはどのような違いがあるのでしょうか。両モデルのデザインやボディサイズ、カラーバリエーションの違いを詳しく解説します。
ノマドとシエラは、パッと見の印象こそ似ていますが、よく見るとボディサイズや細部のデザインが異なります。
ノマドのボディサイズは全長3890mm×全幅1645mm×全高1725mm、ホイールベースは2590mmで、最小回転半径は5.7mです。
対するシエラのボディサイズは全長3550mm×全幅1645mm×全高1730mm、ホイールベースは2250mmで、最小回転半径は4.9mです。
デザイン面では、ホイールベースが長いノマドはシエラよりも伸びやかなサイドシルエットを持ち、室内空間の広さを確保しています。
シエラはスクエアなフォルムでコンパクトさが際立ち、オフロード走行時の機動性に優れています。
リアドアが追加されたノマドは、後席へのアクセスが向上し、リアウィンドウのサイズも拡大されています。
フロントデザインにも違いが見られ、どちらも伝統の5スロットグリルですが、ノマドはメッキにガンメタリック塗装を施したフロントグリルを採用し、高級感を演出しています。一方で、シエラはブラックグリルを採用し、無骨でオフロード志向のデザインを維持しています。バンパー形状は共通です。
リアデザインでは、ノマドのリアゲートに「Nomad」専用エンブレムが装着され、リアウィンドウが広く視界が良好です。シエラはよりオフロード感を強調したデザインになっています。
カラーバリエーションにも違いがあり、ノマドは都会的なカラーラインナップが特徴的でシズリングレッドメタリックやアークティックホワイトパールなど、単色が4色、ブラックルーフ2トーンが2色の全6色が展開されています。
一方、シエラはオフロードイメージを重視した色合いが特徴的です。代表的なカラーにはキネティックイエロー、ジャングルグリーンなど、単色が8色、ブラックルーフ2トーンが3色の全11色です。
ノマドの車両価格(以下、消費税込)は5速MTが265万1000円、4速ATが275万円。またボディカラーによっては有償となり、アークティックホワイトパール塗装車は3万3000円、ブラック2トーンルーフ仕様車は5万5000円が追加で必要です。
シエラはグレードにより異なりますが5速MTが196万2400円から208万4500円、4速ATが206万1400円から218万3500円です。またボディカラーによっては有償となり、アークティックホワイトパール塗装車は2万7500円、ブラック2トーンルーフ仕様車は4万9500円が追加で必要です。
まとめると、ジムニーノマドは広い室内空間を備え、ファミリーやアウトドア用途、街乗りを重視するユーザーに適しています。
対して、ジムニーシエラはコンパクトで機動力が高く、オフロード走行を重視する人に向いています。
どちらも本格オフローダーとしての魅力を持ちつつ、「実用性を重視するなら5ドアのノマド」、「走りの楽しさを優先するなら3ドアのシエラ」という選び方が最適でしょう。
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なお、2025年1月30日に発表されたスズキ新型「ジムニー5ドア」ですが、同年2月3日にスズキは「新型ジムニー ノマド注文停止」を新たに発表しました。
同社によれば販売計画台数を大きく超える約5万台の注文を受けたことで、注文の受付を一時的に停止するということです。