「東京オートサロン2025」でクルウチが出展した「フェアレディZ 500ZG」が注目となっています。初代日産「フェアレディZ(240ZG)」をオマージュしたカスタムカーですが、どのような特徴があるのでしょうか。
■最新Zでかつての「240Z」を完全再現!
2025年1月10日から12日まで、「東京オートサロン2025」が開催されました。今ではチューニングカーやドレスアップカーだけでなく、自動車メーカーも参戦する一大イベントとなっていますが、自動車メーカーが展示するコンセプトカーやカスタマイズカーに負けずとも劣らない魅力的な車両がショップブースにも勢揃いしていました。
なかでも、三重県明和町のカーショップ「クルウチ」のブースには目を惹くモデルが多数展示されており、終日多くの人が足を止めるスポットとなっていました。
特に、日産「フェアレディZ」のなかで往年の名車として名高い「240ZG」のイメージを現行型の「RZ34」に落とし込んだ「フェアレディZ 500ZG(以下、500ZG)」は、秀逸なデザインで多くの注目を集めていました。
オマージュ元となった240ZGは、1969年10月に発表された初代フェアレディZのグレードのひとつで、1971年10月に追加されたもの。
それまで日本仕様のフェアレディZは2リッター直列6気筒エンジンを搭載したモデルのみとなっていましたが、このタイミングで海外向け車両に搭載されていた2.4リッターエンジンを搭載した240Zシリーズを追加し、そのトップグレードとして用意されたのが240ZGだったのです。
この240ZGの最大の特徴は、フロント部分に取り付けられた「エアロダイナ・ノーズ(通称:Gノーズ)」と呼ばれるエアロパーツで、190mm鼻先を伸ばしてシャープな形状とすることで空気抵抗を低減しており、ヘッドランプカバーとオーバーフェンダー、黒塗りの前後バンパー&ワイパーアームなどでシャープかつスポーティなイメージとなっていました。
クルウチ 500ZGも240ZGのイメージを踏襲し、フロントノーズを大きく伸ばしてシャープな造形を実現。ヘッドライトはもともとのRZ34が初代Zのものをイメージしてデザインされただけあって、マッチングもピッタリです。
リアも初代Zのイメージを感じさせるテールランプやテールランプの間に移設されたナンバープレートなどで雰囲気たっぷりですが、このテールは実は一体式のガーニッシュパネルで構成されており、リアナンバーを可倒式とすることで、純正のリアゲートオープナーが使えるようになっていました。
このように一見するとベースのRZ34を大幅に加工しているようにも見えるクルウチ500ZGですが、実はリアのビス留めオーバーフェンダー以外は元々のボディに加工を施している部分はなく、元のRZ34に戻すことも可能というのも驚きです。
このクルウチ500ZGは最終的に20台をコンプリートカーとして販売することを予定しているそうで、その価格は現行型「フェアレディZ NISMO」(消費税込930万2700円)と近しいものになるとのこと。
また反響次第ではエアロキットとしての展開も検討しているということなので、RZ34のオーナーも続報をチェックする価値はありそうです。