2025年1月30日に発表された、5ドアモデルの新型「ジムニー ノマド」ですが、注文殺到により2月3日に受注を一時的に停止するとのアナウンスが発せられました。一体どういうことなのでしょうか。
■ファミリーでも乗れる“5ドアのジムニー”に人気集中!
スズキ「ジムニー」史上初となる5ドアモデルの「ジムニー ノマド(以下ノマド)」が2025年1月30日に発表されました。
2023年1月にインドから世界発信されたのを皮切りに、今では100か国近くで販売されているノマドですが、日本では軽自動車のジムニーと小型車の「ジムニーシエラ」の納車の遅れから、2年も発表が後ろ倒しになりました。
そして、シエラの全長を伸ばして後部ドアを装着したノマドですが、後席や荷室空間が広がって利便性が向上したことから、ファミリー層を中心に日本導入への期待が高まり、ついに発表。
SNSなどでは「発表初日に注文した」という書き込みが多く見られ、まさに話題沸騰中のノマドでしたが、2月3日の夕刻にスズキからショッキングなニュースが発表されます。
なんと発表からわずか4日で、ノマドの受注が停止になってしまったのです。
スズキによると、3日現在で約5万台の注文があったとのことで、受注殺到によって時的に受注を見合わせたとのことです。
この一報を受けてネット上では様々な反応が見受けられ、「やっぱり、そうなったか」「5万台の受注はスゴすぎる!」「発表直後でもう幻…」など、別の意味でノマドの話題が沸騰しています。
そんななか、現状の確認をするため、関東近郊のスズキ系販売店に問い合わせてみました。
「たしかに現状では端末上で受注停止となり、当店でも大変驚いています。まさか、こんなに早く注文が入れられない状況が来るとは想像もしていませんでした。注文いただいた方にもまだ、おおよその納期さえお伝えできていないのに…」と営業担当者は驚きを隠しません。
一方で、別の販売店ではこんな話をする販売スタッフも。
「実は30日の時点で、初回受注分としてメーカーが準備していた生産台数は8000台と聞いていました。2024年末から、シエラを注文していただいた方にはノマドへの変更が打診されておりましたので、変更注文した方は相当数いらっしゃると思います。
ですので、30日の段階ですでに8000台もなかったことになります。
31日以降に注文をいただいた方の納期は、この時点ですでに2年以上になるのではないかという見通しでした。
メーカーによれば、月間予定販売台数1200台のところに約5万台の注文が入ったということですから、2月に入って受注した分についてはもう何年かかるか分かりません」
ノマドはインドで生産して、日本に逆輸入されるモデル。マルチスズキのグルガオン工場の生産能力は、日本の湖西工場(静岡県湖西市)などよりも上と見られますが、海外向けの車両も造っているために、一朝一夕に日本向け台数を増やすというのは難しいと思われます。
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ジムニーやシエラがデビューした時を上回る緊急事態に、ノマドの購入を考えていたユーザーはちょっとしたパニックになっているでしょう。
スズキは「早期に受注を再開できるよう、全社を挙げて取り組んでまいります」としており、今後、メーカーがどのような対応策を取るのか動向が注目されます。