Infoseek 楽天

“サニトラ”顔の「軽トラ」公開! 旧車デザインが超カッコイイ「斬新モデル」はまさかの“スズキ製”! 昭和カラーもイイ“キャリイ”「吉田電器商用車」登場

くるまのニュース 2025年2月5日 11時10分

株式会社ラスターが「TOKYO AUTO SALON 2025(以下、オートサロン)」で展示した、ナショナルカラーの「吉田電器商用車」。どのようなクルマなのでしょうか。

■サニトラ顔の軽トラ!?

 株式会社ラスターが「TOKYO AUTO SALON 2025(以下、オートサロン)」で展示した、ナショナルカラーの「吉田電器商用車」。

 可愛らしくも懐かしいデザインとカラーリングが評判となり、多くの来場者やメディアから注目を集めました。

 株式会社ラスターは、自動車のドレスアップパーツやカスタムパーツの販売を行う会社で、軽自動車のパーツを扱う「シュピーゲル」、外装パーツを扱う「フュージョン」、スズキ「ジムニー」のパーツを専門に扱う「ビヨンド」、軽自動車のドレスアップパーツを扱う「レオン」といった、複数のブランドを展開しています。

 オートサロンでは吉田電器商用車のほか、それぞれのブランドでドレスアップされたジムニーや「ジムニーシエラ」、「ハスラー」の展示を行っていました。

 トラック型の軽自動車(以下、軽トラ)であることは分かるものの、一見では車種名が判明しない吉田電器商用車。チンスポイラーを含め、正面顔からは旧車のようなレトロさを感じます。

 それもそのはず、スズキ「キャリイ」をベースに、フロントフェイスは日産「サニートラック(以下、サニトラ)」をイメージしたカスタムパーツが施されているのです。

 また、ボディカラーはルーフから順にブルー、ホワイト、レッドの3トーン塗装は、通称「ナショナルカラー」と呼ばれるカラーリングです。

 「パナソニック」が「ナショナル(松下電器)」の名称だった昭和時代、多くの電気屋さん(ナショナル商品取り扱い店)が商用車をナショナルカラーに塗装。テレビなどの家電は通販ではなく、電気屋さんで購入するのが当たり前だったこともあり、ナショナルカラーの商用車は、盛んに町を行き交い、昭和に生まれた人々の記憶に焼き付いています。

 ナショナルカラーは旧車が現役だった時代を象徴。色合いの可愛らしさもあって、特にレストアされたサニトラに施す人気のカラーリングとなっています。

 そんな歴史を知った上で吉田電器商用車を見回すと、なるほどフロントフェイスだけでなくチンスポイラーや「スターシャーク」のホイールなど、サニトラ定番のドレスアップが随所に施されており、キャリイをベースに「ナショナルカラーのサニトラ」をイメージして制作されたことが伝わります。

 ラスターは昨年、ダイハツ「ハイゼット」をはじめ国産軽トラのフロントフェイスを、トヨタ「ランドクルーザー」風に加工するキットを販売していますが、今回、吉田電器商用車に施されたサニトラ風のキットも、実際に販売しているもの。

 ナショナルカラーはサニトラのフロントフェイスを持ったキャリイのPRに打って付けと判断し、オートサロン展示車両に塗装したのだと考えられます。またラスターでは、かつて制作したカスタム車両にナショナルカラーを施したこともあるとのことで、今後、懐かしいカラーリングのシリーズ化を予定しているのかもしれません。

 サニトラのフロントフェイスはキャリイに馴染み、まるで昭和時代、本当に存在した車両であるかのような錯覚に陥らせてくれます。

 カラーリングだけでなく、ドア部に描かれたナショナルのイメージキャラクター「ナショナル坊や」も再現。またリアに記される吉田電器の文字も、ナショナルの正式名称である「松下電器」を彷彿させ、かつてのナショナルカラー商用車を実際に目にした世代の目と心を、しっかりとつかみました。

 ブランド名の通り、現代と昭和を見事にフュージョンさせたラスターの吉田電器商用車。来年以降はどのようなカラーリングのカスタムカーを展示してくれるのか、期待してしまいますね。

この記事の関連ニュース