フジカーズジャパンは、キャンピングカーイベント「ジャパンキャンピングカーショー(JCCS)2025」で、Jinghang RV「アロクス 4158 8x8 オフロード キャンパーバン」を初公開しました。巨大な8輪トラックで会場最高額のモデルだといいますが、どのようなクルマなのでしょうか。
■驚異の2億円超え! 世界にはスゴいキャンピングカーがある!
2025年1月31日から2月3日まで、キャンピングカーイベント「ジャパンキャンピングカーショー(JCCS)2025」が幕張メッセ(千葉市美浜区)で開催されました。
さまざまなキャンピングカーが一堂に会するなか、来場者の度肝を抜いていたのは、会場最高額だという巨大な8輪トラックのキャンピングカーでした。
国内と海外に19拠点を展開するキャンピングカーディーラーであり、オリジナルのキャンピングカーの製作・販売も行うフジカーズジャパンは、JCCS2025で大きな展示ブースを構えていました。
その一角に何やら独特の強いオーラを放つ、めちゃ巨大なキャンピングカーが置かれていました。
それはなんと、4軸8輪を有するメルセデス・ベンツの大型トラック。
キャンピングカーショーに置いてあるということは、このトラックももちろんキャンピングカーです。
下から見上げると天を仰ぐようなその威容にも驚かされます。
車名は「Mercedes-Benz Arocs 4158 8×8 Off-Road Camper Van(メルセデス・ベンツ アロクス 4158 8×8 オフロード キャンパーバン) 」です。
日本ではあまり馴染みがありませんが、メルセデス・ベンツは本国や欧州など世界各地で大型トラック「アクトロス」などの販売を行なっています。
中でもアロクスは建設業などに向けたヘビーデューティ系の大型トラックで、構内ダンプや重量物運搬用トラクターなどで活躍していますが、日本には数台しか上陸していません。
しかもこのアロクスは、「4158」と呼ばれる仕様。41は車両総重量(GVW)41トンを、58は最高出力580psを示しています。
日本では一般的な大型トラックで、通常GVW20t(最大で25トン)クラス。それ以上の車両は、許可なく公道を走ることができません。
GVW40t超というトラックが、いかに大きいかがわかります。
さらに「8×8」という表記にも注目です。これは、8輪のうち8輪を駆動することを意味します。つまりこのトラックは8輪駆動!
日本の路上では、これもそうそうお目にかかれません。
架装を手がけたのは、特殊車両やキャンピングカーなどを手掛ける中国の「Jinghang RV(京航汽車)」というメーカーのようです。
ボディサイズは、全長12000mm×全幅2500mm×全高3930mm。15.6リッター直列6気筒エンジンを搭載し、最高出力580ps、最大トルク2800Nmを発揮します。
気になる車内の公開は行われておらず、その様子は展示パネルの写真や公式動画からうかがうことしかできないのですが、内装は実に豪華。
その巨体が生むゆったりとした空間には、洗練されたデザインの家具や調度品が並んでおり、まるで豪華なホテルやクルーザーのよう。
世紀末の荒涼とした世界すら走れるような無骨すぎる外観とのギャップが面白いところです。
近年では国外を中心に、悪路を難なく走破できるタフなSUVにキャンプ可能な装備を与えた「オーバーランダー」というスタイルが人気です。
総輪駆動による悪路走破性と、家のような広さ・豪華さを誇る居室を持つこのキャンピングカーは、ある意味究極のオーバーランダー・キャンピングカーといえそうです。
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フジカーズジャパンによると、「世界にはこのようなすごいキャンピングカーがあり、実際に大陸横断などに使用されていることを知っていただければと思い、展示しました」とのこと。
こんなド級のキャンピングカーが見られるのも、ジャパンキャンピングカーショーの魅力なのかもしれません。
ちなみにアロクス 4158 8×8 オフロード キャンパーバンの販売価格は、消費税込みで2億5000万円。
JCCS2025の会期中に「御成約」の札が貼られており、早々に国外へと旅立つようです。