トヨタのコンパクトカー「ヤリス」のエントリーグレードの価格は150万1000円と、国産普通乗用車のなかでも最安値といえる価格設定となっています。では他のグレードと比べてどんな違いがあるのでしょうか。
■150万円! トヨタ「ヤリス」エントリーグレードはどんな人が買う?
コンパクトなサイズ感で取り回しの良さが魅力のトヨタ「ヤリス」ですが、実はエントリーグレードの価格は150万1000円となっており、国産普通乗用車のなかでも最安値といえる価格設定となっています。
では他グレードと比べて何が違うのか、またどういったユーザーが購入しているのでしょうか。販売店の営業スタッフに話を聞きました。
トヨタのコンパクトカー「ヤリス」の現行モデルは2020年2月に登場しました。
ボディサイズは全長3950mm×全幅1695mm×全高1495mm、ホイールベース2550mmと、コンパクトなサイズ感が魅力で、最小回転半径は4.8mを実現します。
「軽く、小さく、扱いやすく」をコンセプトに、コンパクトカーとして初めてTNGAプラットフォームを採用。
無駄を削ぎ落とし、運転のしやすさや優れた操縦安定性、躍動感あるスタイリングをコンパクトなボディに凝縮しています。
インテリアは見通しの良い視界と視線移動に配慮されたコックピットとなり、シートやステアリング、シフトレバーなどを適切に配置することでスムーズな運転操作が可能。
荷室も定員5名乗車時でも荷室長630mm、荷室幅1000mm、荷室高830mm(デッキボード下段時)あり、コンパクトながらフレキシブルに使えるラゲージスペースとなっています。
そんなヤリスにはエントリーグレード「X」から、「G」、最上級グレードの「Z」の3種類のラインナップがあります。
パワートレインは、エントリーグレードXに搭載されている1リッター直列3気筒ガソリンエンジンをはじめ、1.5リッター直列3気筒ガソリンエンジン、1.5リッターエンジンとモーターを組み合わせたハイブリッドモデルの計3種類から選択が可能です。
価格(消費税込)はXグレードが150万1000円なのに対し、Gグレードは229万9000円から、Zグレードでは249万6000円からと、最大およそ99万円もの差があります。ではどういった違いがあるのでしょうか。
まずボディカラーはXでも2トーンカラーを含む全色から選ぶことができます。
またXは中間グレードのGと共通しているところが多く、Gと同様のファブリックが用いられています。
ほかにもZには本革巻きのステアリングやシフトノブが採用される一方で、ZやGはシンプルな装い。
Gと違う点でいうと、インフォメーションディスプレイがXではアナログメーターなのに対し、Gではデジタルである点が大きな違いといえます。
とはいえ日常使いする部分には大きな違いはなく、予防安全装備の「トヨタ セーフティ センス」も標準装備で、「パーキングサポートブレーキ(前後方静止物検知機能付き)」も備わります。
強いていえば、レーダークルーズコントロールやレーントレーシングアシストは1.5リッターエンジン搭載モデルのみ標準装備となっている点が挙げられるでしょう。
またZやGで標準装備のバックガイドモニターが、Xではメーカーオプションとなっています。
では実際にXグレードのはどういったユーザーが購入するのでしょうか。販売店での反響について、都内トヨタ販売店の営業スタッフは以下のように話します。
「Xグレードは主に法人向けのお客さまが購入されるケースが多いですね。
ホイールがかなりシンプルなデザインであるほか、安全装備の有無も大きな差があります。
お客さまによって選ばれる装備も異なるので、さまざまな安全装備をつけるという方、なかには走れれば良いということで個人のお客さまでXグレードをお乗りになる方もいらっしゃいます」
ユーザーによって装備の有無にはかなり差があるようですが、最上級グレードのZが充実な安全装備を備えていて選ばれやすい一方で、「シンプルで良い」「走れれば問題ない」という個人ユーザーがXを選ぶケースもあるようです。
なお納期については「ガソリンだと2月下旬、ハイブリッドだと3月下旬頃のお届け予定ですね。低いグレードのほうが納期にお時間がかかっている状況で、お待たせしてしまう可能性もございます」と話していました。