スバルの米国法人は、6代目「フォレスター」のラインナップに「フォレスター ウィルダネス」2026年モデルを追加し、2025年秋より米国で発売すると明らかにしました。
■海外独自のワイルド仕様「ウィルダネス」とは
スバルの米国法人は2025年2月6日(現地時間)、6代目「フォレスター」のラインナップに、悪路走破性を高めた「フォレスター ウィルダネス」2026年モデルを新たに追加すると発表しました。
2025年秋よりアメリカで発売される予定です。
フォレスターは1997年に誕生したミドルクラスのSUVで、スバル独自の水平対向エンジンやAWD(四輪駆動)による優れた走行性能や、高い安全性能などを特徴としています。
日本国内における現行型は、2018年3月の「ニューヨーク国際オートショー」でデビューした5代目ですが、米国では先行して2023年11月の「ロサンゼルスオートショー2023」で6代目が発表され、2024年春より米国市場での販売が始まっています。
そんな最新版フォレスターに今回新たに加わったのが“ウィルダネス”です。
ウィルダネスは、2021年より米国で導入が始まった新シリーズで、「アウトバック」や「クロストレック」のほか、先代(5代目)フォレスターの海外向けモデルにも設定されていましたが、いずれも日本では展開されていません。
スバルSUVモデルの個性をさらに際立たせるべく、優れた悪路走破性などを実感させるタフな専用内外装デザインを与えるとともに、最低地上高をアップした専用サスペンションやオフロード向けのオールテレーンタイヤを組み合わせるなどしたワイルドな仕様です。
新型フォレスター ウィルダネスは、従来型よりもさらに1インチアップした9.3インチ(約236mm)の最低地上高を確保しています。
サスペンションは、より長いコイルスプリングとショックアブソーバーを備え、オフロード・オンロードそれぞれの安定性や快適性を向上させました。
オフロードの走破性能で比較すると、他の6代目フォレスターに対し、アプローチアングルは19度から23.5度に拡大し、ランプブレークオーバーは19.6度から21度に、デパーチャーアングルは24.6度から25.5度にそれぞれ向上しています。
搭載されるパワートレインは、他の6代目フォレスター標準モデル同様の2.5リッター水平対向4気筒エンジンを搭載しており、従来型よりも低い回転域での応答性を高める改良を施し、最高出力180hp、最大トルク178ポンドフィートを発揮します。
組み合わされるのは、同様に6代目で改良を施したリニアトロニックCVT(自動無段変速機)です。
最終減速比を変更し低速におけるオフロード走行性を向上させたほか、スノー/ダートに加えディープスノー/マッドの各モードを備えた「X-MODE」と組み合わせ、信頼性を高めました。
トランスミッションクーラーもアップブレードされ、最大3500ポンドのけん引性能を発揮します。
水平対向エンジンとの組み合わせによるスバル独自のシンメトリカルAWDシステムは、オフロード走行時にセンターデフのロックアップを高速化してホイールスピンを低減し、ステアリング角度データを組み込むことで高速道路でのターンインやコーナリング時の安定性を向上させています。
タイヤは全地形対応のヨコハマ製「ジオランダー」を採用し、ウィルダネス専用の17インチアンスラサイトホイールに装着され、泥道や砂利道のパフォーマンスも向上しているといいます。
こうした新型フォレスター ウィルダネスの性能向上を視覚でも伝えるべく、デザイン面でもより強い個性を与えました。
専用装備として、六角形のLEDフォグランプやボディの全周を覆うクラッディング(樹脂プロテクション)、フロントおよびリアバンパーのけん引フックカバーを含めた銅色のアクセントカラーなどが施され、標準モデルとは大きくイメージを一新させています。
また標準装備のルーフレールは、静的耐荷重800ポンド(約363kg)、動的耐荷重176ポンド(約80kg)を確保するタフな仕様です。
内装も外装同様に銅色のアクセントが施された専用トリムとし、ウィルダネス専用グラフィックを備えた12.3インチデジタルゲージクラスターも初採用されています。
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なおスバル米国法人によると、新型フォレスター ウィルダネス 2026年モデルの価格や詳細な仕様については、2025年秋の発売が近づいたタイミングで改めて発表する予定だといいます。