他の人とは違ったレトロなクルマだけど、旧車ほどハードルは高くない、そんな「クラシック風な最新モデル」について、SNSではさまざまなコメントが寄せられています。
■旧車はキツイ… けど「旧車そっくり」なら乗りやすい
近年、懐かしいデザインの家電や昭和な施設が支持される「レトロブーム」とも言える現象が広がっています。これはクルマ業界にも波及し、旧車への関心も高まっています。
そんななか、最新の機能を備えた新車でありながら、旧車風のレトロなデザインを楽しめるモデルも登場しています。その代表的な例が、光岡「ビュート」シリーズです。
SNSでも多くのユーザーから非常に関心を持たれているようです。
ビュートシリーズは、創業当初からカスタムカーを多く手掛けてきた光岡が提供するコンパクトカーのカスタムモデルです。
最新の新型車をベースにハンドメイドで仕上げた専用パーツやインテリアを装備し、英国の高級車ジャガー「マークII」をモチーフにしています。
初代は日産「マーチ」(2代目・K11型)をベースに誕生。以来3世代にわたり展開し、累計販売台数は、カスタムカーとしては異例の1万3000台(2023年7月現在)を記録する、人気を誇る光岡の主力モデルとなっています。
現行型は通算4代目で、11年ぶりに全面刷新を果たして2023年9月に発売。ベースモデルはマーチの国内販売が終了したことから、トヨタ「ヤリス」に変更され、車名も新たに「ビュートストーリー」としています。
ビュートストーリーは新型車を採用したことで、先進運転支援システムの装備など、安全性能を大幅に向上させつつ、従来のコンセプトを維持しています。
ボディサイズは全長4090mm×全幅1695mm×全高1495-1510mm。
デザインは歴代モデルと同様に、ジャガー マークIIを彷彿とさせる丸型LEDヘッドランプやハート型グリル、アイアンバンパー風フロントガーニッシュなどを採用し、人懐っこい表情とレトロなデザインを演出しています。
さらに、ボンネットやボディサイドにはフロントから連続するモール加飾を装着。ホイールもメッキセンターキャップ付きを装備し、オシャレで華やかに仕上げられました。
リアには大きな丸型テールランプやメッキバンパー調加飾などを装備し、全体的にヤリスの存在を感じさせない大幅なイメージチェンジが図られています。
なお、ボディカラーは標準色4色に加えて、オプション色8色を設定。レトロな「ベージュジレ」のほか、パステル系の「ピスタチオカーキ」「ウォッシュドデニムブルー」、鮮烈なオレンジ「テラコッタオレンジマイカ」など、ポップな専用色を用意。
インテリアはヤリスの面影を残しつつも、ブルーやグリーン、ブラウンなど8色から選べるパイピング&ステッチ入りの専用レザーシートや、シートと同色のインパネ加飾がオプションで用意されるなど、インテリアの雰囲気を大幅に変更することが可能です。
2024年9月には、ベージュを基調としてホワイトパイピングと2色のチェック柄をあしらったレザーシートや、インパネにアーティシャルフラワーを取り付けられる「フラワーセット」を新設定しています。
なお、デザインを除いた部分は基本的にヤリスと同一で、パワートレインは、1リッターもしくは1.5リッター直列3気筒エンジンに加え、ビュートシリーズ初となる1.5リッターハイブリッドの3種類から選択が可能です。
トランスミッションは、1リッターエンジンモデルとハイブリッドモデルではCVT、1.5リッターエンジンモデルではCVTもしくは6速MTが組み合わされ、駆動方式は2WD/4WDが選択可能です。
さらに、プリクラッシュセーフティやレーダークルーズコントロール、運転の先読みアシスト機能 プロアクティブドライビングアシストといった、最新の先進運転支援パッケージ「トヨタ セーフティ センス」を採用。
オプションではブラインドスポットモニターやパノラミックビューモニターを設定するなど、先代から大幅に安全性能が高められました。
ビュート ストーリーの価格(消費税込)は322万5200円から451万円です。
そんなビュートストーリーですが、SNSなどでは「ビュートストーリーかわいい」「ヤバい!めちゃ可愛いんだけど」と、やはり旧車風の雰囲気のあるデザインに高い評価が寄せられています。
ヤリスがベースとなっている点については「燃費よさそう」「サイズ的にちょうどよさそう」「中身が最新でいいよね」など、クラシックながらも最新のモデルという手軽さが人気を集めています。