2025年2月4日、トヨタスペイン法人は「プロエース シティ」と「プロエース シティ ヴァーソ」の2025年モデルを発売しました。どんな変更点があるのでしょうか。
■人気グレードが1.5リッターディーゼルターボ&6速MTで復活
2025年2月4日、トヨタスペイン法人は「プロエース シティ」と「プロエース シティ ヴァーソ」の2025年モデルを発売しました。
プロエースシティは、トヨタが欧州で提携するステランティスグループからOEM供給を受けた商用バンで、2019年にデビューしました。その後、2023年11月にはマイナーチェンジが実施され、現在のモデルに至ります。
プロエースシティのラインナップには、2列シート仕様のワゴンに加え、3列シートのミニバン仕様である「プロエースシティ ヴァーソ」が派生モデルとして設定されています。
プロエースシティヴァーソは、日本市場で販売されているプジョー「リフター」、シトロエン「ベルランゴ」、フィアット「ドプロ」と姉妹車の関係にあります。
ボディサイズは、ショートホイールベースの「L1」とロングホイールベースの「L2」の2種類が設定されています。
L1は全長4403mm×全幅1848mm×全高1796〜1825mm、ホイールベース2785mm、L2は全長4753mm×全幅1848mm×全高1812〜1820mm、ホイールベース2975mmで、用途に応じた選択が可能です。
パワートレインには、直列3気筒1.2リッターガソリンエンジンと、直列4気筒1.5リッターディーゼルターボが用意され、トランスミッションは5速・6速MTおよび8速ATから選べます。
駆動方式はすべて前輪駆動(FF)となっており、これらのエンジンは、日本市場のプジョーやシトロエン、DSのモデルにも採用されているものと同じです。
さらに、2021年にはBEV(バッテリー電気自動車)仕様の「プロエースシティ エレクトリック」も追加され、環境性能にも配慮した選択肢が広がりました。
エクステリアデザインはシンプルで洗練されており、フロントマスクにはトヨタのデザインアイデンティティが反映されています。精悍なヘッドライトとグリルが一体となったスタイリングは、シンプルながらも力強さを感じさせるデザインです。
インテリアは、広々とした室内空間と大容量の荷室を備え、実用性と快適性を両立しています。もともとステランティスグループに統合される前の「グループPSA」によって開発されたモデルであり、プジョーやシトロエンといったフランス車の合理的な設計思想が反映されています。そのため、機能性を重視しながらも、快適な乗り心地を提供します。
2025年モデルのプロエースシティは、「GX」グレードの最大積載量を350kg増加して1000kgとし、タイヤは16インチへと大径化されました。「VX」では、2シーターからスマートカーゴ付きの3シーターへ変更されました。
プロエースシティヴァーソでは、かつてラインナップに加わっていた人気グレード「Combi M1」が、1.5リッターディーゼルターボに6速MTの組み合わせで復活しました。
車両価格は、プロエースシティが1万7337ユーロ(1ユーロ=158円の為替レートで約274万円)から、プロエースシティエレクトリックが2万1163ユーロ(約343万円)から、プロエースシティヴァーソが2万7700ユーロ(約438万円)から、プロエースシティヴァーソエレクトリックが2万5680ユーロ(約406万円)から設定されています。