変わった形状の道路においてはドライバーが「ウィンカーをどちらに出すか」迷うケースもあり、その一つとして「逆Y字型」の道路が挙げられます。では、迷ったときはどのように判断すれば良いのでしょうか。
■「左折扱いなので左ウィンカー」「右ウィンカーを出した方が分かりやすい」など意見が分かれた!
クルマの運転中にはたびたび、ウィンカーの出し方を迷う道路に遭遇します。
では、迷ったときはどのように判断すれば良いのでしょうか。
全国各地には道路形状が複雑だったり、道路標識の表示が分かりにくかったりと、ドライバーが運転判断に迷ってしまう場所が数多く存在します。
たとえば「車両進入禁止」の道路標識の下に「路線バスを除く、軽車両を除く、土曜・日曜・休日を除く、7:00-8:30」といった補助標識が設置されていれば、月曜日から金曜日までの午前7時から午前8時30分の時間帯は路線バスや自転車などを除いた車両の進入が禁止されます。
しかし普段その場所を通行しないドライバーの場合、標識の意味を瞬時に理解することは難しいかもしれません。
また、変わった形状の道路においてはドライバーが「ウィンカーをどちらに出すか」迷うケースもあり、その一つとして「逆Y字型」の道路が挙げられます。
逆Y字型の道路とは、大きな幹線道路と側道が鋭角に接続している道路のことをいい、側道から幹線道路の進行方向へと進む際に「ウィンカーを左に出すか、右に出すか」で悩むドライバーが少なくありません。
左ウィンカー派のドライバーからは「左折扱いになるので左にウィンカーを出すべき」、「別の道に進入するときに、回すハンドルの向きと同じ方向にウィンカーを出すと教習所で教わったので左」といった意見が寄せられました。
一方、右ウィンカー派のドライバーからは「左にウィンカーを出すと幹線道路を通行しているクルマから見えないので意味がないのでは?」、「高速道路で本線に合流するときのイメージで右に出す」などの声が上がっており、ドライバーの中でも判断が分かれています。
では、このようなケースにおいてはどちらにウィンカーを出すのが正解なのでしょうか。
これを判断するためには、その道路が「交差点」に当たるのか「付加車線」に当たるのかを見極めることが重要です。
交差点は道路交通法で「十字路、丁字路その他2以上の道路が交わる場合における当該2以上の道路の交わる部分」と定義されており、交差点を左折するなら左ウィンカー、右折するなら右ウィンカーを出す必要があります。
次に、付加車線については一般的に高速道路や自動車専用道路の進入部、合流部などにみられる車線で、本線車道にすりつけられる形で接続する道路をいいます。
付加車線から本線車道に合流する場合は右折や左折ではなく「進路変更」に当たるため、右ウィンカーを出さなければいけません。
これらを踏まえると、逆Y字型の道路は幹線道路と側道の2つの道路が交わる「交差点」であり、幹線道路の進行方向へ進むのであれば左折、つまり左ウィンカーを出すのが正しい合図です。
判断に迷った際には、逆Y字型の道路を「丁字路交差点の交わる角度がきつくなったバージョン」と考えると分かりやすいかもしれません。
また逆Y字型の交差点には多くの場合、主要道路でない方の道路(側道)に一時停止標識や停止線などが設置されているため、それを参考に判断すると良いでしょう。
そのほか右ウィンカー派に対する意見として「右ウィンカーを出されると、右折してくるのかと勘違いする」、「右ウィンカーを出しているのに左折したら、側道に並んでいる後続車が困惑する」といった声も寄せられました。
右ウィンカーを出すことで周囲にいる車両の混乱を招く可能性もあることから、正しくウィンカーを出すことを心がけましょう。
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インターネット上においては、大きくカーブした道路を道なりに進行するときに「ウィンカーを出して曲がるべきか」という疑問も聞かれますが、この場合は「直進扱い」になるためウィンカーの点灯は不要です。
迷った際に瞬時に判断できるよう、ウィンカーの出し方については改めて確認しておくことが大切です。