「明治古典会 七夕古書大入札会」の報道陣向け内覧会が6日、東京古書会館で開かれ、3月に死去したノーベル文学賞作家大江健三郎さんのノンフィクション「ヒロシマ・ノート」（岩波新書）の取材時の写真帳や、大江さんが岩波書店元社長の故緑川亨さんに宛てた書簡が公開された。
いずれも緑川さんが保管していたという。写真帳は背表紙に「広島」と書かれ撮影者不明。取材中の大江さんや原爆ドーム、1963年の原水爆禁止大会の様子などとみられる90枚超のモノクロ写真が貼られている。被爆地に思いを寄せた名作の制作過程が伝わる貴重な資料といえそうだ。
入札会には約1300点が出品され7、8日に一般公開。