中国各地で厳しい新型コロナウイルス対策に白い紙を掲げて抗議する「白紙運動」が起きてから1年となった。習近平指導部は異例の体制批判にも発展した運動の再燃を警戒。言論統制や監視を強めて「反乱」(中国メディア関係者)の芽をつぶそうと躍起になっており、市民との緊張関係は続いている。
運動は、習国家主席が固執していた厳格な「ゼロコロナ」政策に明確に反対し、撤回に追い込んだ。「最大の意義は、習氏批判というタブーに切り込んだことだ」。昨年11月26、27日に上海で白紙運動に参加した李厚辰氏(37)=東京在住=は、市民の“成功体験”になったと強調する。