大谷が、来季から新天地でプレーする決断を下した。メジャー挑戦から6年が経過。まだ一度も経験していないプレーオフを目指し、慣れ親しんだ球団を離れて、心機一転を図る道を選んだ。
エンゼルスで投打「二刀流」を定着させ、本塁打王も獲得した。メジャーを代表する選手となったが、奮闘は報われず、秋の短期決戦には縁がなかった。優勝争いはおろか、在籍した6シーズンは全て負け越しで地区3位が1度、4位が5度と低迷。夏場にはプレーオフ争いから脱落することがお決まりだった。
勝利を人一倍渇望していただけに、もどかしさは募った。2021年の本拠地最終戦後には「ひりひりするような9月を過ごしたい」と本音を吐露した。日本が優勝した今年3月のワールド・ベースボール・クラシックでは、グラブを放り投げて喜びを爆発させ「やっぱり短期決戦の熱量は特別」と実感を口にした。
けがを含め、投打のどちらかが不調でも、二刀流を最優先にしてくれたエンゼルスへの愛着は強かった。しかしさらなる高みを見据え、新しい環境に飛び込む。(共同)