大相撲で元大関の朝乃山が28日、東京都墨田区の高砂部屋で稽古し、関取復帰から幕内に返り咲いた1年を「けがが続いてしまった。納得いかない」と総括した。今年は左上腕や左ふくらはぎのけがで2度の休場。目標だった三役復帰は果たせず、初場所(来年1月14日初日・両国国技館)は西前頭7枚目で臨む。
26日に相撲を取る稽古を再開。この日は十両朝紅龍や幕下力士らと15番取って11勝4敗だった。「最初は怖さがあったが、脚はもう大丈夫。年明けには出稽古もできれば。もう一度、上に戻りたい」と前向きに話す。
得意の右ではなく、左を差す動きも試した。「自分は右を固めて当たってくると思われている。相手を混乱させられるように」と狙いを語った。
来年3月1日に30歳となる。依然として周囲の期待が大きい朝乃山は「現役でいる以上は、上を目指してやっていく。まだ諦めていない」と語気を強める。初場所は20代最後の場所。プロ野球阪神の岡田彰布監督が優勝を表現した流行語を引き合いに「アレを狙っていく」とにやりと笑った。