【パリ共同】パリで4日、スポーツタイプ多目的車(SUV)の規制措置として、SUVの駐車料金を3倍にするかどうかを問う住民投票が行われ、賛成が54.55%で反対の45.45%を上回った。結果に拘束力はないが、イダルゴ市長は同日夜、9月1日から実施する意向を明らかにした。環境に優しい街づくりを目指すパリ市は導入に向け大きくかじを切るとみられる。
居住者やタクシーなど業務目的の場合は適用されない。重量2トン以上のEVも規制対象となる。イダルゴ氏は「健康にも地球にも良い措置を支持する市民の明確な選択」と歓迎した。ただ投票率は5.68%にとどまった。
SUVはパリでも人気で、販売台数の約4割を占めているとされる。パリ市はSUVについて「公害や安全性などの面で多くの問題を引き起こしている」と指摘。駐車料金を大幅に引き上げることで、市内のSUVの台数を減らす狙い。
イダルゴ氏が昨年11月、住民投票の実施を発表した。パリ中心部の1時間当たりの駐車料金が6ユーロ(約960円)から18ユーロになるという。