東京電力は28日、福島第1原発処理水の4回目の海洋放出を始めた。2023年度の放出はこれが最後。放出予定の処理水に含まれる放射性物質濃度は、国や東電が定めた基準を満たすことを確認しており、過去3回と同様、17日程度かけて約7800トンを放出する。
放出には中国が強く反発し、日本産水産物の輸入停止に踏み切った。日中両政府は問題解決に向けて非公式に協議しているが、具体的な進展は見えないままだ。
東電は昨年8月24日に海洋放出を始め、放出量は計4回で約3万1200トンとなる。3回目まで計画通り放出を完了し、周辺の海水に含まれる放射性物質トリチウムの濃度にも異常はなかった。