三重県の公立学校教員が、購入した土地が被差別部落だったとして、取引業者へ契約解除を求めたことを巡り、県が差別をやめるよう促す「説示」を出したことが4日、県への取材で分かった。県の差別解消条例に基づく対応で、初めての適用だという。
県によると、教員は昨年7月、土地が被差別部落だったと分かったとして、契約の解除を要求。契約の解除後も業者の対応に不満を示し続けたことから、同11月、業者は一見勝之知事に説示を求めた。知事は今年2月29日付で説示を出した。
条例は2022年に施行。差別解消に向け、人権問題への対応を県の責務と定めている。