パリ五輪の競泳で、開幕5カ月前になって競技順を当初の予定から見直す異例の措置がとられた。大会組織委員会は2月に公開した最新版の競技スケジュールで、7月31日の男子200メートルバタフライ決勝と同200メートル平泳ぎ決勝の間隔を空けた。これにより地元のスター選手、レオン・マルシャンが両種目に出場できる可能性が広がった。
当初の日程では、200メートルバタフライの直後に200メートル平泳ぎを予定。今回の変更では平泳ぎまでの間に4種目のレースを挟むことになった。フランス紙ルモンド(電子版)によると、2種目とも得意とするマルシャンのために、フランス水泳連盟が世界水連に見直しを求めていた。
21歳の規格外のスイマーは昨夏の世界選手権(福岡市)の400メートル個人メドレーで世界新記録をたたき出し、200メートルバタフライでも金メダル。200メートル平泳ぎも昨年6月のレースで2分6秒台の好タイムを出した。
ただ、特定の選手に配慮しての変更は賛否を呼ぶ可能性もありそうだ。