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防災行政無線、一時停止相次ぐ 停電長期化で蓄電池切れ

共同通信 2024年3月7日 21時5分

 元日の能登半島地震発生後、被害が大きかった石川県珠洲市などの6市町のうち5市町で防災行政無線の屋外スピーカーの多くが一時使用できなくなっていたことが7日、各自治体への取材で分かった。停電が長期化したことにより非常用のバッテリーが切れたことが主な原因。余震とみられる揺れが続き、再び大きな津波が起きる恐れもある中で、行政発信の避難情報が十分伝わらない可能性があった実態が浮き彫りとなった。

 防災行政無線は各市町村が「地域防災計画」に基づき整備し、国の全国瞬時警報システム(Jアラート)が発信した緊急地震速報や大津波警報、避難指示などを屋外放送を通じ広く住民に伝達する仕組み。東日本大震災でも無線が使えなくなったケースが相次いだが教訓は生かされなかった。

 甚大な被害が出た珠洲市では市内に設置された76基のスピーカーのうち、2基が津波による損壊で使えなくなった。また、市内3カ所にある無線中継局のうち、自家発電ができない2カ所で非常用バッテリーが切れ、地域にあるスピーカーに情報が届かなくなった。

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