サッカー男子の2026年ワールドカップ(W杯)アジア2次予選で日本代表と東京で対戦した北朝鮮代表は22日午後、羽田空港から出国した。26日の日朝戦は平壌での開催が急きょ中止となり、同日に実施されなくなる異例の事態が続く中、帰路の経由地ともなる中国・北京に到着した。
北朝鮮代表はこの日、在日本朝鮮人総連合会(朝鮮総連)の許宗萬議長らの見送りを受けながら宿泊先の都内のホテルを出て、バスで羽田空港へ向かった。「お気を付けて」などと声をかける数十人の在日朝鮮人らに、バスの中から手を振って応えた。
北京に到着後、北朝鮮側の関係者は26日に次戦が開催されなくなったことに関し「何も知らない」と空港で記者団に述べた。
21日に東京・国立競技場で行われた試合は日本が1―0で北朝鮮に勝った。朝鮮総連の機関紙「朝鮮新報」は22日、「惜敗も、鋭い攻めで日本を追い詰め、3400人の同胞応援団を熱狂させた」と伝えた。
26日の日朝戦は北朝鮮側の意向で平壌開催が見送られた。北朝鮮国営メディアは21日の試合結果を報じたが、平壌開催中止には触れていない。(共同)