【エルサレム共同】パレスチナ自治区ガザでのイスラエル軍とイスラム組織ハマスの戦闘開始から7日で半年となるのを前に、イスラエルのエフド・オルメルト元首相(78)が共同通信の単独会見に応じた。ハマスが拘束する全人質解放を条件に、戦闘終結と軍のガザ完全撤収を訴えた。「政府も軍も、誰にも(ガザを巡る)明確な戦略がない」と批判。「ネタニヤフ政権は国内外で信頼を失っている」と述べ、退陣を求めた。
中部テルアビブで1日、取材に応じたオルメルト氏は「安全保障上、米国をはじめとした外国の信頼を得ることがイスラエルにとって重要だ」と強調した。
オルメルト氏は2006~09年の首相。ネタニヤフ氏と共に右派路線を取っていたが、後にパレスチナとの対話路線に転換した。
ネタニヤフ氏が目標に掲げる「ハマス壊滅」は「現実的でなく、ばかげている」と一蹴した。「ハマスを軍事的に打倒した」ものの、「長期的なガザ安定に向けた戦略を国際社会と一緒に練り上げる機会を失った」とネタニヤフ氏を非難した。