【ワシントン共同】バイデン米大統領は8日、連邦政府が提供した大学の学費ローンに関し、新たな返済免除計画を発表した。秋までの実施を目指し履行されれば、3千万人以上が対象になるとしている。米国の大学授業料は高額で社会問題となっている。再選を目指す11月の大統領選を前に、ローン返済を抱える世帯の支持獲得を狙う。
政権は2022年、最大4300万人が対象となる学生1人当たり最大2万ドル(約303万円)の返済免除策を公表。ただ連邦最高裁が23年、行政権を逸脱しているとして無効との判断を示したため、代替措置を模索していた。
新たな計画はローンの金利が原因で当初借りた金額以上の借金を抱える対象者1人当たり最大2万ドルの返済を免除するほか、生活に困窮し返済ができない人や、返済期間が20年を超えた人も免除対象にするとしている。
政権高官は野党共和党議員が政権の返済免除策に反対して提訴し、最高裁は共和党の肩を持っていると批判し「バイデン氏は返済免除を実現するため闘い続ける」と記者団に語った。