【ニューヨーク共同】米政府は8日、トーマスグリーンフィールド国連大使が来週、被爆地長崎を訪問すると発表した。詳しい日程は明らかにしていない。被爆の悲惨さを訴える地元関係者や学生らと面会し、核不拡散への決意を新たにする。大使は14~20日に韓国と日本を訪れる。長崎県によると、米国連大使の訪問は初めて。
日本政府は被爆の実相への認識が広がり「核兵器なき世界」への機運醸成につながることを期待する。「被爆の実相を伝えることは、核軍縮に向けたあらゆる取り組みの原点」(岸田文雄首相)とし、世界各国の若者による被爆地訪問を促すための国連基金に資金を拠出している。
米国の要人による長崎訪問は、昨年12月のエマニュエル駐日大使に続く機会となる。
トーマスグリーンフィールド氏は日韓両政府と、核・ミサイル開発を進め、ウクライナ侵攻を続けるロシアと接近する北朝鮮への対応を話し合う。日本滞在中、拉致被害者の家族とも面会する。
日米韓はいずれも安保理の理事国を務めている。