【ソウル共同】韓国の尹錫悦政権の「中間評価」に位置付けられる4年に1度の総選挙(定数300)の投票が10日、始まった。即日開票され、深夜にも大勢が判明する見通し。保守系の少数与党「国民の力」が第1党を奪取し、政権の安定化につなげられるかどうかが焦点だが、劣勢との見方が強い。
与党が大敗すれば、対日関係修復に注力してきた尹大統領の政策推進力の低下は免れない。日韓協力に影響を及ぼす可能性もある。
小選挙区で254議席、比例代表で46議席を争う。尹氏は5月に任期折り返しの3年目に入るが、支持率は主に30%台で推移し、浮揚の兆しは見えない。革新系最大野党「共に民主党」などは選挙戦で「政権審判」を押し出している。在外投票と事前投票の投票率はいずれも総選挙としては過去最高で、有権者の関心は高い。
2020年の前回総選挙では、文在寅前政権の新型コロナウイルス対策が評価され、当時の与党、共に民主党が圧勝。国民の力の尹氏が22年5月に大統領に就任して政権交代すると、国会はねじれの状態に陥った。