ロシアのプーチン大統領は11日、ウクライナ5州の電力関係施設への攻撃はロシアの石油関連施設への連続攻撃に対する報復として必要だったと強調した。モスクワを訪問したベラルーシのルカシェンコ大統領との会談で述べた。
プーチン氏は、病院の運営などに支障が生じかねない電力施設への攻撃は「人道的観点から避けてきたが、対抗措置としてやむを得なかった」と説明。ウクライナの兵器産業の弱体化が目的だと正当化した。
ウクライナが提唱する和平案「平和の公式」を協議するスイスでの6月のハイレベル会合については「ロシア抜きの話し合いでは問題解決にならない」と指摘。「ろう人形館のようなものだ」とやゆした。ロシアは話し合いに応じる用意があるとも繰り返した。
ルカシェンコ氏は「ロシアの立場を全面的に支持する」と表明した。
ウクライナ各地には10日夜から11日朝にかけてミサイルや無人機による大規模攻撃があり、発電施設や変電所が破損した。首都郊外のキーウ(キエフ)州では同州最大の火力発電所が完全に破壊された。