【エルサレム、テヘラン共同】警報の激しいサイレンが響き渡ると、夜空に閃光が走った―。イランが踏み切ったイスラエルへの報復攻撃。14日未明、聖地エルサレム上空に次々に飛んでくる「白い光」を軍の迎撃システムが撃ち落とすと、あたりに鈍い音が響いた。
エルサレム中心部の鍼灸師ロニートさん(50)は「深夜にサイレンが響くと、7歳の長女が私のところに慌てて来て『何が起きているの?』と怖がり、離れなかった」と振り返る。「『軍が守ってくれるから大丈夫だよ』と言い聞かせ、しばらく抱き締めた」
自宅の簡易シェルターに避難したというエルサレム旧市街そばに住む女性(45)は「普段はサイレンが鳴ってもシェルターには行かないが、いつもよりサイレンが長く、緊張感があった」と興奮気味に話した。
イランでは集まった市民が「イスラエルに死を」と声を張り上げた。首都テヘランの繁華街では国旗を振り、拳を突き上げながら「革命防衛隊は素晴らしい。われわれは戦争の準備はできている」と叫ぶ人もいた。
ただイスラエルとの全面衝突を危惧する声もあった。