【シドニー共同】オーストラリア当局がX(旧ツイッター)に対し、シドニーの教会で起きた刃物襲撃事件に関する残酷な映像や過激な主張を含む投稿を削除するよう求めたことに、オーナーのイーロン・マスク氏が「検閲」と反発し削除を拒否した。アルバニージー首相は22日、Xの対応を「異常だ」と非難し、対立が深まっている。
当局の申し立てを受け、連邦裁判所は22日、Xに対し、問題の投稿を24日夕(日本時間同)までに全世界で非表示にするよう命じる仮処分を決定した。
有害コンテンツを取り締まる政府の「電子安全委員会」はXに対し、教会襲撃に関する特定の投稿を削除するよう命令。従わなければ、罰金1日当たり78万5千豪ドル(約7800万円)を科すと警告した。
これに対し、Xは「利用者がどのコンテンツを閲覧するかについて、(オーストラリア政府が)国境をまたいで命令する権限はない」と主張。マスク氏は、電子安全委を旧ソ連の言論弾圧になぞらえ「オーストラリア検閲委員」とやゆした。