【エルサレム、ワシントン共同】イスラム組織ハマス掃討を掲げてパレスチナ自治区ガザ最南部ラファへの侵攻を計画するイスラエルのネタニヤフ首相は9日、「あらゆる手段で戦う」と表明した。本格侵攻すれば武器支援をやめると米国が異例の強い警告を発する中、強硬姿勢を堅持。イスラエル軍のハガリ報道官は「作戦に必要な武器弾薬はある」と強調した。
イスラエルとハマスを仲介するエジプトの首都カイロで開かれていた戦闘休止と人質解放を巡る間接交渉は合意に至らず、9日に終了。イスラエル紙ハーレツによると、関係筋は話し合いが「完全に崩壊したわけではない」とし、仕切り直しになる可能性を示唆した。
イスラエルはラファ本格侵攻の計画を進める構え。ネタニヤフ氏は動画声明で、反対する米国を尻目に「単独で戦う必要があるならば、そうするだろう」と述べた。
カービー米大統領補佐官は、ラファに本格侵攻した場合、間接交渉で不利になり「ハマス壊滅の目的を果たせない」と述べ、自制を促した。