気象庁は11日、地球の磁場である地磁気の大きな乱れ「磁気嵐」を観測したと発表した。ここ数日報告されている太陽の表面で起こる大規模な爆発現象「太陽フレア」が原因とみられ、人工衛星や衛星利用測位システム(GPS)に障害が起きる懸念がある。
11日夜、北海道や石川県輪島市などで太陽フレアの影響とみられるオーロラのような現象が観測された。いずれも肉眼での確認は難しいが、長時間露光で撮影できた。英国やスイス、中国など世界各地でも10日までにオーロラが報告された。
情報通信研究機構によると、8日から11日にかけて、5分類のうち最大クラスの太陽フレアが少なくとも7回発生。それに伴って、太陽の大気にある高温の「コロナガス」が地球に向けて放出されているのも観測している。コロナガスは地磁気を乱す主な要因となる。
青森県中泊町の展望台では、11日午後8時40分ごろから、北の方向に肉眼ではっきりとは見えないものの、時折光の帯のようなものを観測、シャッターを15秒間露光したところ撮影できた。