【パリ共同】バイデン米大統領は7日、パリでウクライナのゼレンスキー大統領と約半年ぶりに対面会談し、米議会の党派対立でウクライナへの支援が長期間滞ったことを謝罪した。侵攻を続けるロシアに対する劣勢の挽回に向け、2億2500万ドル(約350億円)の追加軍事支援も発表した。ゼレンスキー氏は米国の「大きな支援」に謝意を示し「ウクライナは孤独ではない」と語った。
米ウクライナ首脳の対面会談は昨年12月以来。バイデン氏は核威嚇を繰り返すロシアへの刺激を極力避けてきたが、米国供与の兵器によるロシア領内攻撃を国境付近に限定して容認する方針に転換。欧米を中心とした支援国が改めて結束する機運醸成を目指す。
バイデン氏は会談冒頭「ウクライナは屈しておらず、われわれが見放すことはない」と強調。米議会でウクライナ支援の緊急予算(約608億ドル)が4月下旬まで成立しなかったことを踏まえ「おわびする」と述べた。今回表明した追加支援はウクライナの電力を守るための防空システムに充てられる見通しだ。