スーパーの売り場でよく耳にする「♪ポポーポポポポ」という陽気なメロディー。流しているのは群馬電機（群馬県みどり市）の販促音声機器「呼び込み君」だ。親しみやすい音楽と外見が広く認知され、モデルにした玩具はヒット。アニメや福祉分野にも進出し「多くの人に末永く愛される存在」（開発者）を目指す。今日もどこかで曲を奏でて客を呼び込む。
群馬電機によると、呼び込み君は2000年に発売。これまで約7万台を売り上げた販促機材のロングセラーだ。音楽を流す他、録音した売り文句を何度も再生できる。
当時一般的だったテープレコーダーは、再生を繰り返すとテープが伸びて音質が悪くなるといった欠点があった。これを克服したのがICチップの導入で、操作の手軽さも手伝い、小売りの現場で徐々に広がった。
イオンスタイル高崎（同県高崎市）で生活用品コーナーを担当する守屋美紀さん（23）は、呼び込み君のおかげで売り場が華やぐといい「私の相棒です」と目を細める。