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上杉謙信の白頭巾、修復・公開へ シンボル、幻の名品400年ぶり

共同通信 2024年7月14日 17時25分

 戦国武将・上杉謙信を祭る上杉神社(山形県米沢市)は、国の重要文化財で、謙信が実際に身に着けたとされる白い頭巾を400年以上の歴史で初めて修復する。川中島合戦図にも描かれ、謙信のシンボルとされる白頭巾。しかし明治時代に上杉家が一般への公開を禁じたため、ほとんど人目に触れたことがない「幻の名品」だ。

 2028年3月まで京都国立博物館(京都市)内の文化財保存修理所に預けて修復。その後、上杉家の現当主が禁令を解き、謙信生誕500年となる30年までに同神社で一般公開に踏み切る方針だ。

 正式名称は烏帽子形白綾頭巾。「服飾類(伝上杉謙信・上杉景勝所用)」の一部として1961年に重文指定された。烏帽子の形に竹を組み、その上に絹を張った構造で、烏帽子部分の高さは54センチ。謙信はこの白頭巾をかぶとの上からかぶっていたとされる。

 上杉家に代々伝えられてきたが、明治時代、米沢藩最後の藩主上杉茂憲が劣化を理由に一般への公開を禁じた記録が残り、上杉神社の宝物殿で非公開のまま保管された。

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