東京都千代田区が発注した工事の入札に関する情報を業者に漏らした見返りに賄賂を受け取ったとして、あっせん収賄などの罪に問われた元区議嶋崎秀彦被告（64）に東京地裁は16日、懲役2年6月、執行猶予4年（求刑懲役2年6月）の判決を言い渡した。
中村光一裁判長は、入札の最低制限価格が分かる情報や業者名など、特に重要な情報を漏らしたことは「職務の公正さと社会の信頼を損なう悪質な犯行だ」と指摘。見返りに業者側から計約32万円の謝礼を得たことも「身勝手で利欲的」と非難した。
一方、事件後に議員を辞めて謝罪していることから執行猶予付きの判決が相当とした。