鹿児島県警の西畑知明警務部長は19日、県議会総務警察委員会で、情報漏えい事件で起訴された前生活安全部長本田尚志被告(60)が隠蔽疑惑を指摘している枕崎署員による盗撮事件を巡り、署への伝達ミスから昨年12月、捜査が一時中断したことに署内で「本当に捜査を中止して大丈夫なのか、隠蔽ではないか」との意見が出ていたと明らかにした。中断は2日間で今年5月に逮捕した。
警察官の不祥事の捜査を行わないよう指示したなどとして、犯人隠避容疑で鹿児島地検に告発されていた県警トップの野川明輝本部長も出席し、地検の聴取を受けたと明らかにした。既に不起訴処分となっている。疑念を生じさせたとして「大変申し訳ない」と陳謝した。
盗撮事件では昨年12月に枕崎署員の関与が浮上したが、本部長、警務部長とも証拠が乏しく、捜査を尽くすよう指示したと主張。隠蔽しようとしたとの見方を改めて否定した。
一方、捜査の状況を細かく確認していれば、早期に逮捕できた可能性があったと認めた。