選手生命を脅かすほどの大けがを乗り越え、初舞台に挑む。スケートボード男子パークで19歳の永原悠路(太陽ホールディングス)は2021年6月、右大腿骨開放骨折に見舞われた。骨が皮膚を突き破って露出し「スケボー人生が終わってしまうんじゃないか」と目の前は真っ暗。どん底からはい上がってきた。
当時は東京五輪出場を逃した失意で「目標がなく、ふらふらしていた」時期。転機はテレビ観戦した五輪だった。日本勢のメダルラッシュに沸く中、男子パークは決勝にも届かない。「自分がやるべきだ。自分ならできる」。そう固く誓った。
パリ五輪予選を兼ねた昨年の世界選手権で7位。日本勢でただ一人、出場権をつかんだ。