栄光も苦悩も味わってきたスプリンターが陸上男子400メートルリレーのキーマンだ。20日のロンドンでの競技会は、3走を任された桐生祥秀(日本生命)の“テスト”が一つの目的。快走とそつのないバトンの受け渡しで応えた桐生は「3走の座は譲りたくない」と闘志を燃やす。
100メートルで今季の最高記録は10秒20にとどまり、日本選手権でも5位。個人種目の代表入りを果たせなかったが、リレーではカーブでバトンをつなぐ特殊区間のスペシャリストへの期待は大きい。ロンドンでも向かい風と追い風が入り交じる環境に対応し、土江寛裕ディレクターは「すごく桐生らしい走りができていた」と高く評価した。