スイスの大手銀行UBSの報告書によると、日本の成人1人当たりの資産額は2023年の中央値が10万6999ドル(約1650万円)と前年と同じ世界17位にとどまった。日本国内の株価や不動産価格の上昇を受け、成人の平均資産額が円建てでは前年よりも大幅に増加したが、円安進行でドル建て額が伸び悩んだのが響いた。
少数の富裕層の資産額で押し上げられる平均額に比べ、資産額の順位の真ん中を表す中央値は生活実感に近い。日本の成人の平均資産額は23年が22万371ドル。平均額は中央値の2倍強と国際的に見て差が少なく、日本の資産格差が比較的小さいことも示された。