【パリ共同】熱戦が繰り広げられているパリ五輪で、暑さが厳しくなってきた。開会式が行われた7月26日のパリは涼しさを感じるほどだったが、30日には最高気温が35度に達した。熱中症の症状を訴える選手も出ており、今後も不安は尽きない。
「少し熱中症のようになって、記憶があまりない」。29日に行われたスケートボード男子ストリートで予選落ちとなった14歳の小野寺吟雲はぼうぜんとした表情だった。練習から異変を感じて氷のうを首に当てるなど処置を施したが、本来の動きにはほど遠かった。
本番で実力を発揮するためには暑さへの対応が鍵を握る。ローイング男子シングルスカルの荒川龍太（NTT東日本）は準々決勝があった30日に「（暑くて）まずいなと思って、ずっと水をかぶったり、ウオーミングアップを短めにしたりした」と明かした。
サッカーの男子日本代表は29日にナントで行った試合前日練習の時間を短縮。女子の「なでしこジャパン」の池田太監督は「日常生活からしっかり体に水分を入れていくことに取り組んでいる」と語った。