鈴木俊一財務相は2日の閣議後記者会見で足元の経済情勢について「デフレではない状況になっている」との考えを示した一方で、後戻りする可能性が否定できないとしてデフレからの脱却は否定した。脱却を宣言するには「さまざまな要因を考えなければならない」とした。
歴史的な円安ドル高となっていた外国為替市場は、ここにきて急速に円高に振れている。鈴木氏は「急激な変動は企業の経営活動の不確実性を高め、国民生活に悪影響を及ぼすおそれがある」と懸念を示した。
日銀が7月の金融政策決定会合で国債の買い入れ額を段階的に減らす計画を決めたことを受け、鈴木氏は「市場との対話をしっかりやっていく」と述べた。