政府は、東南アジアなどとの脱炭素の連携枠組み「アジア・ゼロエミッション共同体(AZEC)」の第2回首脳会議を10月にラオスで開催する方向で調整を進めている。日本も参加する東南アジア諸国連合(ASEAN)関連首脳会議に合わせて実現させ、今後10年を見据えたアジアの脱炭素化に向けた具体的な行動方針の策定へ合意を目指す。政府関係者が4日、明らかにした。
エネルギーを化石燃料に依存している東南アジア各国の現状を踏まえ、行動方針の策定により脱炭素市場への投資を促し、アジアの持続的な成長につなげる狙いがある。
AZEC首脳会議では、電力と運輸、産業部門の脱炭素化に向け、分野ごとの協力枠組みの設置に関して協議。水素のサプライチェーン(供給網)構築や、二酸化炭素(CO2)を回収し地下に埋めて貯留する「CCS」の基準整備と協力の推進も話し合う見通しだ。CO2排出量の「見える化」や排出枠取引のルール整備も議題となる。
インドネシア・ジャカルタに設置する司令塔組織の機能強化を申し合わせる。