8日午後4時43分ごろ、宮崎県南部で震度6弱の地震があった。震源地は南海トラフ巨大地震の想定震源域内で、気象庁は有識者で構成する評価検討会を臨時開催。発生可能性が平常時に比べて相対的に高まっているとして「南海トラフ地震臨時情報(巨大地震注意)」を発表した。最大規模の地震が発生した場合、関東から九州にかけての広範囲で強い揺れ、関東から沖縄にかけての太平洋沿岸で高い津波が想定されるとして1週間程度、注意するよう呼びかけた。政府は住民に備えの再確認を求めている。
臨時情報は「南海トラフ地震に関連する情報」(臨時)として、2017年11月に運用を開始。19年に「南海トラフ地震臨時情報」と名称が変わり、現在の基準に改定された。臨時情報の発表は今回が初めて。
気象庁によると、震度6弱の地震の震源地は日向灘で、震源の深さは約30キロ。地震の規模はマグニチュード(M)7.1と推定される。松村祥史防災担当相は、関係省庁の災害対策会議で、最大震度6弱の地震で負傷者12人、家屋倒壊2棟との被害報告があったと明らかにした。