コメの市況調査会社の米穀データバンクは8日、2024年産のコメの作況指数(平年=100)が全国で「平年並み」の101になるとの予測を発表した。23年産米の実績と同水準の評価。全国でおおむね天候に恵まれたと評価する一方、一部地域の日照不足や東北地方の大雨の影響を織り込んだ。足元ではコメが値上がりしており、24年産米に高温による障害などが発生すれば、需給が逼迫して価格上昇が続く懸念がある。
米穀データバンクは「24年産米は高値でスタートしている」と指摘。今後、高温や台風が収穫量と品質に与える影響に注意する必要があると強調した。価格上昇により消費者の買い控えが起こる可能性にも言及した。
都道府県別の作況指数は、北海道や宮城など12道県が102~105の「やや良」。大雨被害を受けた秋田と山形や、日照不足があった新潟など32都府県が99~101の「平年並み」。埼玉など3県は95~98の「やや不良」と判断した。
秋田と山形の大雨被害については「現時点で把握できる範囲で作付面積に反映させた」とした。