【キーウ共同】米紙ワシントン・ポスト電子版は8日、ウクライナのゼレンスキー大統領の顧問の話として、ウクライナ軍がロシア西部クルスク州への越境攻撃でロシア領約100平方キロを制圧したと報じた。この顧問は数百人を捕虜として拘束し、ロシアがウクライナ経由で欧州に天然ガスを輸出するパイプラインの同州内にある管理施設も制圧したと語った。
ウクライナ側はこれまで情報管理を徹底し、越境攻撃を公式には認めていない。ゼレンスキー氏は8日も越境攻撃に直接言及しなかったが、シルスキー軍総司令官から3回の情勢報告を受けたと明らかにした。「わが国が求めていた内容だ」と述べ、作戦が順調に進んでいるとの認識をにじませた。
ロシアのムラシコ保健相は8日、ウクライナ軍によるクルスク州への越境攻撃で負傷者は、攻撃が始まった6日からの3日間で子ども9人を含む66人になったと発表した。同州内にはウクライナ兵が残っているとされ、ロシア軍は掃討作戦を続けている。同州幹部によると、これまでの住民らの死者は5人。