【パリ共同】国際オリンピック委員会(IOC)のバッハ会長(70)は10日にパリで行われた総会で「新しい時代は新しいリーダーを求めている」と語り、続投論が出ていたものの任期満了の来年に予定通り退任すると表明した。来年3月の総会で次期会長選が実施され、同6月に新会長が就任する見通しも明らかにした。
eスポーツの発展などスポーツ界でデジタル革命が起きていると指摘。「私は年齢的に最高のキャプテンではない。この(退任する)決断で多くの人を失望させたことは分かっている」と語った。家族らに進退について相談したといい、声を詰まらせる場面もあった。
五輪憲章では会長任期を最長2期12年に制限しているが、昨年に複数のIOC委員から任期延長を求める声が出ていた。バッハ氏はこれまで続投論に否定も肯定もしていなかった。
関係者によると、後任候補にはサマランチ・ジュニアIOC副会長(スペイン)、世界陸連のコー会長(英国)、国際体操連盟の渡辺守成会長、コベントリーIOC理事(ジンバブエ)らの名前が挙がっている。