【ジュネーブ共同】国際労働機関(ILO)が12日発表した若者の雇用動向に関する報告書によると、2023年に世界の15~24歳の20.4%が就業や就学をせず職業訓練も受けていない「ニート」だった。ILOは、若者の将来への不安が高まっているとして、就職や社会保障など労働市場の変化を通した支援が必要だと指摘している。
若者のニートのうち、女性の割合は28.1%と男性の13.1%に比べ2倍以上だった。23年の失業者数は約6490万人で、失業率は13.0%。世界全体では新型コロナウイルスの感染拡大が収束に向かうにつれて改善傾向にあるが、アラブ諸国や東アジア、東南アジア・太平洋地域はコロナ以前の19年より失業率は高かった。
日本や韓国、米国など23年中に00年1月以来最も低い若者の失業率を記録した国でも、24年に入り失業率がやや上昇。インフレ抑制のための金融政策引き締めなどが影響したとしている。
低所得国では25~29歳の若年成人で、安定的に給与を得られる仕事に就けるのはわずか5人に1人だった。