沖縄県宜野湾市の沖縄国際大に、隣接する米軍普天間飛行場のヘリコプターが墜落、炎上した事故から20年となった13日、事故を目撃した市民らが撮影した写真の展示会「私の見た壁~1000の記憶~」が、那覇市民ギャラリー(那覇市)で開かれた。飛行場周辺では、この日も朝から米軍機が飛行。来場者らは、基地のない平和な島の実現に思いをはせた。
事故の記憶の継承に取り組む市民団体が企画した。通行人や学生らが携帯電話やカメラで撮った現場周辺の写真や、当時の新聞記事など計約400点を展示。現場を走る米兵の険しい顔や、ヘリの部品が刺さって穴の開いた家のふすまなど緊迫感のある写真が並ぶ。
主催者の切り絵作家新川美千代さんは、1966年5月に嘉手納基地(嘉手納町など)近くでの米軍機墜落に、おじが巻き込まれて亡くなった。「おじの事故は今ではほぼ知られていない。大学の事故は埋もれてほしくない」と願った。
玉城デニー知事は県庁で取材に応じ「20年で何が変わって何が変わっていないか、改めて考えさせられる時間だ」と述べた。